田沼意次 つくられた悪評

「丙午評判記」『未翻刻明和天明珍本六種』 「丙午評判記」『未翻刻明和天明珍本六種』(個人蔵)より転載

江戸時代のゴシップ誌

日本の歴史上、注目すべき政策を行ったにもかかわらず、田沼意次といえば賄賂(わいろ)政治家のイメージが強くあります。

では、その悪評はどこから来たのでしょうか。

じつは、意次=賄賂という構図は、江戸時代の史料にもたくさん出てきます。

ただし、そのほとんどが根も葉もない噂話を集めたゴシップ誌で、下の画像のように脚色されています。

当然、これらの読み物を信用することは出来ません。

しかし、庶民には面白おかしい内容だったため、とても流行しました。

意次悪人説は、娯楽のネタとして広まったのです。

田沼意次 時代の終わり
田沼意次 史跡・文化財
田沼意次 一覧に戻る
PAGETOP