田沼意次の相良領図(『相良町史』通史編上巻 相良町 1993年 p543より転載)
田沼時代の始まり
宝暦8(1758)年、9代将軍・家重(いえしげ)は、ある男に相良・川崎など榛原郡5000石の土地を与えました。
男の名は田沼意次(たぬまおきつぐ)。
この加増によって、彼は合計1万石の領地を手に入れ、大名の仲間入りを果たしました。
その2年後の宝暦10(1760)年、家重は息子の家治(いえはる)に将軍職を譲りました。
そして、意次は「またうとのもの」(=正直者・律義者)なので、引き続き重く用いるように助言します。
家治はこの言葉を守り、側用人(そばようにん)や老中(ろうじゅう)に任じて様々な政策を行わせました。
田沼時代はここから始まったのです。